フロリダに行くと決まってから、ほとんど毎日のように下調べ。ネットサーフィンをし、数えきれないぐらいのサイトを見た。その中で見つけたマナティツアーたるもの。
最初は船からマナティを見るだけだと思ったのだが、よく読んでみると、ウェットスーツを着用、スノーケルをつけて水に入ってマナティに近づく。賞味2時間ぐらい。実物もまだ見た事が無いのに一緒に泳げるなんて、素晴らしい! いろいろなツアーがある中で選んだのは、使い捨て防水カメラ付きツアー。ウェットスーツとスノーケルのレンタル料はツアー費用に含まれている。早速予約した。
集合時間は朝の5時。私たちが泊まっているホテルから1時間半かかる。眠い目をこすりながらまだ暗い夜道をホモササ・リバーまでドライブ。何にも無い夜道で、車の外は暗闇だった。
ツアーオフィスに到着して受付を済ませカメラを受けとり、ウェットスーツに着替える。丁度いいサイズですんなりと入った。そして簡単なレクチャー、そしてビデオを鑑賞する。
近年のパワーボートの普及によって、マナティがボートに轢かれるという事故が多発。マナティは早く泳げないため、ボートが来てもとっさによけられず轢かれてしまう。轢かれたマナティは内蔵などにダメージを受け、最悪の場合死に至る。またボートのスクリューがマナティの背中やフィンに接触し、切り傷をつける事がある。ただ、ボートの運転者からはマナティが見えないため、気がつかずにそのまま走り去ってしまうそうだ。
このボート事情により、数年前、フロリダのマナティは絶滅の危機に陥った。そのためマナティが出没するエリアではスピード制限が設けられ、さらにボートの運転者にはマナティの生態や状況を分かってもらうための指導が行われるようになった。その成果があって、マナティの生息数は年々元に戻ってきているそうである。
その後バスに乗り込み川岸へ。辺りはまだ暗くてひんやりしている。ボートに乗ってマナティがいるところへ向かう。段々と夜が明けて、周りが見えるようになってきた。各ボートに12人ぐらい乗っていたと思う。少人数のツアーだ。
着いたのは、2本の川が合流しているところ。波がなくておだやか。私たちのツアーボートが2セキいるだけで、しんとしている。マナティは穏やかな動物なので、怖がらせないようにすること、また追いかけ回したりしないこと、保護地区には絶対に入らない事などの注意事項の後、水の中へ。フロリダと言えど、1月の川の水は冷たかった。すんなり入ったウェットスーツが水の中で伸びまくり、冷たい水が直接肌に当る。マジで寒いし冷たい。マナティどころではなくなってきたところへ、親子のマナティが近づいてきた。彼らが来なかったら、たぶん水から上がっていたと思う。
ゆっくり泳ぐマナティ。少し距離を置いて同じ方向に泳ぐ。川は1.5mぐらいの深さなので、間近に寄ってくれば触ることもできる。大人のマナティは人間に慣れているけど、子供は興味津々。若いマナティほど近寄ってくる。子供のマナティがツアー同行者にキスしていた。可愛い。それぐらい人間を怖がらない、おとなしい動物なのである。何頭も寄って来た。そうしているうちに私たちが泳いでいる真下にマナティがやってきたので、手を伸ばしてマナティの背中を触ってみた。ざらっとしていて弾力がある。そのまますーっと泳いで行ってしまったけど、3mぐらいあったと思う。長いし幅があった。
遊んでいるうちに他のツアーボートがやってきた。私たちが到着した時はまだ誰もいなかったため水が澄んでいたが、私たちが帰る頃になると濁って視界が狭かった。一番乗りでマナティがよく見えて、よかったよかった。^^ ボートに上がって着替えて帰途についた。
2時間は短いと思ったが、実際に泳いでみるとそれぐらいでちょうど良かった。水が冷たいので長時間浸かっていられないのと、何人もの人が一斉に泳ぐので水が濁って視野が悪くなりマナティがよく見えなくなるので。ボートのキャプテンとその奥さんが船を操縦しツアー客を現地に運ぶのだが、途中でいろんな話をしてくれる。マナティの事はもちろん、イルカ(も見受けられるそう)や野鳥の話など、楽しく話してくれるからあっという間である。マナティの保護地区というのは、自然の状態が保たれたエリアの事。主に川岸から2、3mの範囲で、ボートや人間が入れないように、ワイアーが張ってある。入っているのが見つかると罰金が課せられる。


1)ホモササ・リバーのマップ。入り組んでいる。
2)オフィスの中にあったサイン。マナティ、サングラスじゃなくて眼鏡なのね。


3)ウェットスーツ。種類は3ツ。少々きつめを選ぶべし!
4)バスに乗って船着き場へ。歩いても5分はかからないんだけどね。


5)こんな感じで浮いています。
6)水は本気で冷たかった。気温は15度ぐらいあったみたいです。


7)マナティとおそろいのフィン。強力っぽい。
8)ホモササはマナティが生息する事で有名。なぜサルかというと、船着き場から500mぐらい離れた所に小さな孤島があって、そこに猿が5匹、住んでいるのである。近所の人が放したらしい。一応そこは、プライベートの島ということになっている。
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